- 「データサイエンティストはやめておいた方がいい?」「向き不向きがあるって本当?」と感じている
- やめとけと言われる理由、向いている人・向いていない人の見分け方が知りたい
- 実際に辞めた人の体験、入社前に確認すべきだったことが知りたい
- 大手サイトの営業記事にうんざり、面接官と実体験者のリアル・具体的な情報が知りたい
こんな方向けの、実体験&リアルインタビュー記事です。
初めての読者のため、簡単に自己紹介させてください。
- 私は28歳まで2回未経験転職してきたキャリア迷い子のタマネギです。
- 未経験・第二新卒で転職したい人向けに、参考になる情報を提供しています。
- 検索上位の大手サイトの「一般論の営業記事」ではなく、実体験やインタビューでリアルの参考情報を届けるのがこのサイトのポイントです。
この記事では、僕が個人で有料ツールを使用して、採用担当者20名・転職者20名(いずれもデータサイエンティスト経験者)へのインタビュー調査をもとに、「やめとけ」と言われる理由、向いている人・向いていない人の特徴、データサイエンティストならではの厳しさ、会社選びのポイント、データアナリスト・データエンジニアとの違いをお伝えします。
この記事で得られること
- やめとけと言われる理由(面接官・転職者20人ずつの票数付き)
- 向いている人・向いていない人の特徴(採用官が「やめとけ」と言いたくなる人の具体像)
- データサイエンティストならではの厳しさ(スキル負荷・ビジネス力・地道作業など)
- 会社選びで見るべきポイント
- データアナリスト・データエンジニアとの違いと転職先
この記事の根拠
本記事は、データサイエンティストを採用した経験がある採用担当者20名と、実際にデータサイエンティストを経験した転職者20名へのインタビュー調査に基づいています。辞めた理由、向いていない人の特徴、向いている人の特徴、きつい環境、未経験者の声、会社選びのアドバイス、面接で聞くべき質問などをヒアリングし、その傾向を票数で可視化しました。

この記事を読んで、あなた自身の状況に当てはめて、データサイエンティストという職種を検討する際の判断材料が得られれば嬉しく思います。
目次
「データサイエンティストはやめとけ」と言われる理由(面接官・転職者20人ずつ40人の声)
データサイエンティストを検討している人から、「やめとけ」と聞くことが多い職種ですよね。では、採用側と実際に辞めた人がそれぞれどう感じているのか。調査結果をベースに説明していきましょう。
- 採用側がよく見る「早期退職の理由」Top5
- 実際に辞めたデータサイエンティストが挙げた理由Top5
- 面接官×転職者の視点差
- データサイエンティストならではの厳しい環境
でお伝えします。
調査概要
本調査は2つのパートで構成されています。
- Part A(採用担当者20名):データサイエンティストを採用した経験がある採用担当者
- Part B(転職者20名):全員データサイエンティスト経験者。実際に辞めた本人の視点
データサイエンティスト特化の票数データです。
採用側がよく見る「早期退職の理由」Top5
面接官20名に「早期退職した人がいた場合、どんな理由が多かったか」を複数選択で聞きました。
| 回答内容 | 票数 |
|---|---|
| 統計・機械学習・プログラミング等の学習負荷が膨大で、ついていけなくなった | 16票 |
| 「ビジネス課題解決」まで求められていることを想定しておらず、分析だけできればいいと思ってギャップを感じた | 12票 |
| データ収集・クリーニング・前処理といった地道な作業が想像以上に多く、華やかなイメージと違った | 11票 |
| 新しいアルゴリズム・ツールが次々出て、継続的な学習に追われ、休日も勉強し続けることに疲れた | 9票 |
| 社内で過度に期待され、「データを見れば答えがすぐ出る」と思われ、プレッシャーでつぶれた | 9票 |
1位は「統計・機械学習・プログラミングの学習負荷」で16票。2位は「ビジネス課題解決まで求められていることへのギャップ」で12票。データサイエンティスト特有の負荷として、分析スキルだけでなくビジネスまで求められることが上位に挙がっています。地道な作業のギャップ(11票)、継続学習の疲弊(9票)、過度な期待(9票)も上位でした。
実際に辞めたデータサイエンティストが挙げた理由Top5
転職者20名に「データサイエンティストを辞めた理由」を複数選択で聞きました。
| 回答内容 | 票数 |
|---|---|
| 統計・機械学習・プログラミング等の学習負荷に耐えられず、ついていけなくなった | 14票 |
| 「ビジネス課題解決」まで求められていることを想定しておらず、分析だけでは足りないと感じた | 11票 |
| データ収集・クリーニング・前処理といった地道な作業が想像以上に多く、ギャップを感じた | 10票 |
| 新しいアルゴリズム・ツールが次々出て、継続的な学習に追われ、休日も勉強し続けることに疲れた | 9票 |
| 社内で過度に期待され、「データを見れば全部わかる」と思われ、プレッシャーでつぶれた | 8票 |
採用側と転職者、どちらも「学習負荷」が最多です。「ビジネス課題解決」のギャップも両者で2位に並び、データサイエンティストならではの負荷が共通しています。地道作業・継続学習・過度期待も上位に並んでいます。
データサイエンティストならではの厳しい環境(X4)
採用側20名に「データサイエンティストならではのきつい環境」を複数選択で聞きました。
| 回答内容 | 票数 |
|---|---|
| データが複数システムに分散し、集計・整備に多くの時間がかかる | 13票 |
| 経営層の期待が高く、「データを見れば答えがすぐ出る」と思われている | 11票 |
| 新アルゴリズム・新ツールの導入が続き、常に学習が求められる | 9票 |
| 複数部門・複数案件を同時に担当し、業務量が膨大 | 8票 |
| データ活用に対する社内理解が薄く、分析結果が活かされにくい | 7票 |
| アドホック分析が多く、締め切りに追われがち | 6票 |
| 仮説検証・モデル構築より、定型レポート作成の割合が大きい | 5票 |
データの分散、経営層の過度な期待、学習の連続、業務量の膨大さ、社内理解の薄さが挙がりました。いずれも、採用前に確認しておきたいポイントです。
データサイエンティストに向いていない人の特徴(採用官が「やめとけ」と言いたくなる人)
「やめとけ」と言われる理由が分かったところで、次は採用官の視点です。どんな人に「やめた方がいいのでは」と感じるのか。採用担当者20名の票数でまとめました。
- ビジネス課題解決の重要性を理解していない人
- 志望動機が曖昧な人
- 技術キャッチアップに耐えられなさそうな人
- 数学・統計・プログラミングへの興味が薄い人
- 地道な作業を軽く見ている人
- 分析結果を人に伝え、意思決定に繋げる重要性を理解していない人
- 向いている人の特徴(次の章で詳しく)
でお伝えします。
「ビジネス課題解決」の重要性を理解しておらず、分析だけできればいいと思っている(14票)
「ビジネス課題解決の重要性を理解しておらず、『統計・分析だけできればいい』と思っている」が14票で最多でした。データサイエンティストは、仮説検証・モデル構築だけでなく、分析結果を経営層に伝え、意思決定に繋げるまでが求められる職種です。分析スキルだけでは足りないと理解しておくことが大切です。
志望動機が曖昧で「なんとなく」「AIが流行っているから」のような話し方(11票)
志望動機が曖昧で「なんとなく」「AIが流行っているから」のような話し方も11票。データサイエンティストの仕事内容(地道な作業の割合、学習負荷、ビジネス力、過度な期待、データ環境)を理解した上で志望しているかが重要です。
新しいアルゴリズム・ツールの習得を面倒がり、技術キャッチアップに耐えられなさそう(10票)
新しいアルゴリズム・ツールの習得を面倒がり、技術のキャッチアップに耐えられなさそうな人も10票。データサイエンティストは新アルゴリズム・新ツールが次々出る職種であり、継続的に学び続ける姿勢が重要です。キャッチアップを苦にしないか、事前に自分に問いかけてみてください。
数学・統計・プログラミングへの興味が薄く、勉強内容を具体的に説明できない(9票)
数学・統計・プログラミングへの興味が薄く、勉強した内容を具体的に説明できないと、長く続けるのが難しいと判断されやすいです。データサイエンティストはこれらの基礎が求められる職種であり、興味の有無は適性のバロメータになります。
データ収集・クリーニングといった地道な作業を軽く見ている、または苦手そう(8票)
データ収集・クリーニングといった地道な作業を軽く見ている、または苦手そうな人も8票。実際の業務は仮説検証・モデル構築だけでなく、データの整備・前処理に多くの時間を費やすケースが少なくありません。地道な作業の割合を想定しておくことが大切です。
「分析結果を人に伝え、意思決定に繋げる」重要性を理解しておらず、コミュニケーションが苦手そう(7票)
「分析結果を人に伝え、意思決定に繋げる」重要性を理解しておらず、コミュニケーションが苦手そうな人も7票。分析結果を経営層や現場にわかりやすく伝え、意思決定に貢献することがデータサイエンティストの価値です。伝える力も重要なスキルだと理解しておきましょう。
データサイエンティストに向いている人の特徴(採用官20人が答えた・サブKW「向いてる人」対応)
一方、採用担当者20名が「うまくいっている人の特徴」として挙げたのが以下です。向いていない人の特徴と照らし合わせて、自分に当てはまるか確認してみてください。
仮説を立てて検証し、分析結果から次のアクションまで提案できる(15票)
「仮説を立てて検証し、分析結果から次のアクションまで提案できる」が15票で最多。データサイエンティストは分析そのものだけでなく、ビジネス課題の解決まで求められる職種です。仮説検証から次のアクション提案まで一気通貫でできる人が向いているとされています。
数字・データを扱うことが好きで、論理的に考えることを苦にしない(12票)
「数字・データを扱うことが好きで、論理的に考えることを苦にしない」が12票。データそのものに興味があり、論理的に考えることを楽しめる人が適性が高いとされています。
新しいアルゴリズム・ツールを自ら学び続ける姿勢があり、技術のキャッチアップを苦にしない(10票)
「新しいアルゴリズム・ツールを自ら学び続ける姿勢があり、技術のキャッチアップを苦にしない」が10票。向いていない人で3位だった「キャッチアップに耐えられなさそう」の対極です。継続的な学習を苦にしない人は、データサイエンティストとして長く活躍しやすい傾向があります。
分析結果を経営層や現場にわかりやすく伝え、意思決定に貢献できることにやりがいを感じる(9票)
「分析結果を経営層や現場にわかりやすく伝え、意思決定に貢献できることにやりがいを感じる」が9票。データ分析の価値は、分析そのものだけでなく、意思決定にどう活かすかです。伝えることにやりがいを感じる人は適性が高いとされています。
データ収集・クリーニングといった地道な作業も丁寧に取り組める(8票)
「データ収集・クリーニングといった地道な作業も丁寧に取り組める」が8票。向いていない人では「地道な作業を軽く見ている」が8票で挙がっていました。地道な作業の割合を理解し、丁寧に取り組める人は、データの質を高めやすく評価されやすいです。
ビジネス理解があり、分析目的と課題を明確にできる(6票)
「ビジネス理解があり、分析目的と課題を明確にできる」が6票。データサイエンティストはビジネス課題の解決が目的です。分析目的を明確にできる人は、分析の価値を高めやすくなります。向いていない人で1位だった「ビジネス課題解決の理解不足」の対極です。
データが整備されていない環境でも、何を整備すべきか提案できる(4票)
「データが整備されていない環境でも、何を整備すべきか提案できる」が4票。多くの企業でデータ環境は未整備です。整備されていない環境でも課題を整理し、提案できる人は重宝されます。
データサイエンティストの「きつい」点を具体的に解説(サブKW「つらい」対応)
「きつい」と聞くことが多いデータサイエンティスト。では、具体的にどんな点がきついのか。調査結果をもとにまとめます。
- 統計・機械学習・プログラミングの学習負荷と継続学習のプレッシャー
- 「ビジネス課題解決」まで求められることへのギャップ(DS特有)
- データ収集・クリーニング・前処理といった地道な作業の割合のギャップ
- 経営層の過度な期待と「データを見れば全部わかる」という誤解
- データが複数システムに分散し、分析しづらい環境での消耗
- Excel集計・定型レポート中心と「AI・機械学習」志向のギャップ
でお伝えします。
統計・機械学習・プログラミングの学習負荷と継続学習のプレッシャー
辞めた理由として、採用側16票・転職者14票で「統計・機械学習・プログラミングの学習負荷に耐えられなかった」が最多でした。加えて、新しいアルゴリズム・ツールが次々出るため、継続的な学習に追われ、休日も勉強し続けることに疲れた(各9票)という声も多く挙がりました。スキル習得のハードルと、キャッチアップの負荷の両方が重くのしかかります。
「ビジネス課題解決」まで求められることへのギャップ(データサイエンティスト特有)
「ビジネス課題解決まで求められていることを想定しておらず、分析だけでは足りないと感じた」は採用側12票、転職者11票で2位。データサイエンティストは、仮説検証・モデル構築だけでなく、分析結果を経営層に伝え、次のアクションまで提案することが求められます。分析スキルだけで足りると思って入った人が、ビジネス力の不足に気づき自信を失うケースが多いです。
データ収集・クリーニング・前処理といった地道な作業の割合のギャップ
「データ収集・クリーニング・前処理といった地道な作業が想像以上に多く、ギャップを感じた」は採用側11票、転職者10票。仮説検証・モデル構築の割合をイメージして入ったのに、実際はデータの整備・前処理に多くの時間が取られる。そのギャップに驚く人が少なくありません。
経営層の過度な期待と「データを見れば全部わかる」という誤解
「社内で過度に期待され、『データを見れば全部わかる』と思われ、プレッシャーでつぶれた」は採用側9票、転職者8票。データ分析には限界があり、データがそろっていなければ分析できないケースもあります。経営層の期待と現実のギャップに苦しむ人が多いです。
データが複数システムに分散し、分析しづらい環境での消耗
「必要なデータがそろっていない、複数システムに分散している等、分析しづらい環境で消耗した」は採用側7票、転職者7票。データ環境の整備状況は会社によって大きく異なります。採用側20名の「きつい環境」では「データが複数システムに分散し、集計・整備に多くの時間がかかる」が13票で最多でした。整備されていない環境では、データ収集・整備に多くの工数を割かれ、分析にたどり着くまでに消耗してしまうケースもあります。
Excel集計・定型レポート中心と「AI・機械学習」志向のギャップ
「AI・機械学習でモデルを作りたいと思っていたのに、Excel集計や定型レポートが中心だった」は採用側4票、転職者4票。会社や配属によって、仮説検証・モデル構築の割合は大きく異なります。高度な分析を期待して入ったのに、定型レポート中心でギャップを感じる人もいます。
未経験からデータサイエンティストになる前に知っておくこと
未経験からデータサイエンティストを目指す場合、どんな点に気をつければよいか。採用側と転職者(未経験入社者含む)の声をまとめます。
- 未経験で早期退職しやすい理由(採用側の視点)
- 未経験入社者が実際にきつかった点
- 未経験 vs 経験者で辞めた理由の違い
- 未経験から成功するための会社選びのポイント
でお伝えします。
未経験で早期退職しやすい理由(採用側の視点)
採用担当者20名に「未経験で早期退職した人の理由」を複数選択で聞きました。
| 回答内容 | 票数 |
|---|---|
| 統計・機械学習・プログラミングの学習負荷を事前に理解しておらず、ついていけなくなった | 12票 |
| データ収集・クリーニング等の地道な作業の割合を想定しておらず、ギャップを感じた | 10票 |
| 「ビジネス課題解決」まで求められていることに気づき、分析スキルだけで足りないと自信を失った | 9票 |
| 研修が短く、現場配属後に一人で抱え込んでつぶれた | 7票 |
| 新しいアルゴリズム・ツールの習得に時間がかかり、自信を失った | 6票 |
| 分析結果を経営層に伝えるプレゼン・説明が苦手だった | 5票 |
学習負荷の理解不足、地道作業のギャップ、ビジネス課題解決のギャップ、研修の短さ、習得の遅れ、プレゼン力が上位です。データサイエンティスト特有として「ビジネス課題解決まで」が3位に挙がっています。未経験の場合は、研修期間・メンターの有無・データ環境・学習サポートを面接で具体的に確認するのが重要です。
未経験入社者が実際にきつかった点
転職者20名のうち未経験入社だった11名に「きつかった点」を複数選択で聞きました。
| 回答内容 | 票数 |
|---|---|
| 統計・機械学習・プログラミングの学習負荷を事前に理解しておらず、ついていけなくなった | 9票 |
| データ収集・クリーニング等の地道な作業の割合を想定しておらず、ギャップを感じた | 7票 |
| 「ビジネス課題解決」まで求められていることに気づき、分析スキルだけでは足りないと自信を失った | 6票 |
| 研修が短く、現場配属後に一人で抱え込んでつぶれた | 5票 |
| 新しいアルゴリズム・ツールの習得に時間がかかり、自信を失った | 4票 |
| 分析結果を経営層や現場に伝えるプレゼン・説明が苦手だった | 4票 |
| データが整備されていない環境で、何から手をつければいいかわからなかった | 3票 |
採用側と転職者、どちらも「学習負荷の理解不足」「地道作業のギャップ」「ビジネス課題解決のギャップ」「研修の短さ」が上位でした。未経験者の場合、研修体制とサポート体制を重視して会社を選ぶのがおすすめです。
未経験 vs 経験者で辞めた理由の違い
未経験入社者(11人)と経験者(9人)で、辞めた理由の傾向が少し違います。
- 未経験者:スキル負荷(8票)、ビジネス力(6票)、地道作業(5票)、継続学習(4票)が上位。学習負荷やビジネス力のギャップと重なる負担が多い。
- 経験者:スキル負荷(6票)、過度期待(4票)、データ環境(3票)、業務量(3票)が相対的に多い。経験者は「環境のミスマッチ」や「ギャップ」に重心が偏りがちです。
未経験から成功するための会社選びのポイント
未経験で入る場合は、研修・OJTの期間、メンターの有無、データ環境、学習サポート体制を重点的に確認しましょう。次章で、採用側と転職者が「入社前に知っておけばよかった」と答えたポイントをまとめます。
データサイエンティストとは?データアナリスト・データエンジニアとの違い(サブKW対応)
「データサイエンティストとは何か」を簡単におさらいしつつ、調査結果で見えた実態と、データアナリスト・データエンジニアとの違いを補足します。
データサイエンティストの定義と仕事内容(仮説検証・モデル構築・ビジネス提案)
データサイエンティストは、統計学・機械学習・プログラミングを駆使し、データから仮説を立てて検証し、ビジネス課題を解決する専門家です。
主な仕事内容は以下の通りです。
- 仮説検証・モデル構築:機械学習モデルを使った予測分析、A/Bテスト設計
- データの収集・クリーニング・前処理:複数システムからデータを取得し、分析に使える形に整える
- 分析結果の可視化・プレゼン:経営層にわかりやすく伝え、意思決定に繋げる
- ビジネス課題の定義・提案:分析目的を明確にし、次のアクションまで提案する
本調査では「実際の業務の内訳(仮説検証・モデル構築 vs データ収集・クリーニング・定型レポート)を確認する」が採用側12票、転職者10票で上位でした。分析の割合が想像より少なく、地道な作業の割合が大きいケースも多いです。
データサイエンティストとデータアナリストの違い
データサイエンティストは、機械学習モデルの構築や予測分析、仮説検証が中心で、ビジネス課題の定義から提案まで求められます。一方、データアナリストは既存データをもとに傾向分析やレポート作成、可視化が中心です。「AI・機械学習でモデルを作りたい」と思って入ったのに、Excel集計や定型レポートが中心だったというギャップ(4票)も本調査で挙がっています。志向に合わせて職種を選ぶことが大切です。
データサイエンティストとデータエンジニアの違い
データサイエンティストは分析・モデル構築・ビジネス提案が中心、データエンジニアはデータ基盤構築・パイプライン開発・データ整備が中心です。本調査で辞めた人の転職先には、データアナリスト(4票)、データエンジニア(3票)が含まれていました。分析・可視化に特化したい人はデータアナリスト、データ基盤構築寄りに移りたい人はデータエンジニアが選択肢になります。
転職先として多い職種(Y8補足)
本調査で実際に辞めた20人の転職先の内訳は以下の通りです。
| 転職先 | 票数 |
|---|---|
| データアナリスト | 4票 |
| データエンジニア | 3票 |
| 機械学習エンジニア・AIエンジニア | 4票 |
| 社内SE・開発・インフラ | 3票 |
| マーケ・営業・コンサル・企画 | 3票 |
| 同業他社のデータサイエンティスト | 2票 |
| フリーランス | 1票 |
データ系(DA・DE・AIエンジニア)への移行が多く、多様なキャリアパスが開かれています。
入社後のギャップを防ぐ会社選びのポイント(面接官・転職者20人が答えた)
これまでの「きつい点」「未経験の壁」を踏まえ、入社後のギャップを防ぐ会社選びのポイントを紹介します。採用側と転職者、両方の声をまとめました。
- データの整備状況を入社前に確認
- 実際の業務の内訳(仮説検証・モデル構築 vs データ収集・クリーニング・定型レポート)を確認
- 新アルゴリズム・新ツールの学習機会や技術キャッチアップのサポート体制
- 研修・OJTの期間や内容、メンターの有無
- 面接で聞くべき具体的な質問例
でお伝えします。
データの整備状況を入社前に確認(X7: 16票、Y7: 16票で最多)
採用側16票、転職者16票で最多だったのが「データの整備状況(どこまで整っているか、複数システムか)を、面接で具体的に聞いておく」でした。データが複数システムに分散していると、集計・整備に多くの時間がかかります。整備状況を事前に聞いておくと安心です。
実際の業務の内訳(仮説検証・モデル構築 vs データ収集・クリーニング・定型レポート)を確認
「実際の業務の内訳(仮説検証・モデル構築 vs データ収集・クリーニング・定型レポート)を確認する」は採用側12票、転職者10票。分析の割合がどれくらいか、定型レポート作成が中心かどうかを確認しておくのがおすすめです。
新アルゴリズム・新ツールの学習機会や技術キャッチアップのサポート体制
「新アルゴリズム・新ツールの学習機会や、技術キャッチアップのサポート体制を聞いておく」は採用側9票、転職者8票。継続的な学習が必要な職種のため、学習サポートの有無は重要です。
研修・OJTの期間や内容、メンターの有無
「研修・OJTの期間や内容、メンターの有無を聞いておく」は採用側8票、転職者7票。未経験の場合は特に、現場配属までの流れとサポート体制を確認しておくのがおすすめです。
面接で聞くべき具体的な質問例(採用担当者20人が効果的と答えた質問)
採用担当者20名に「面接で聞いてほしい質問」を聞き、効果的と答えた質問を票数でまとめました。そのまま面接で使える形で紹介します。
| 質問例 | 票数 |
|---|---|
| 「データの整備状況はどうですか?必要なデータはどこまで揃っていますか」 | 16票 |
| 「実際の業務の内訳は、仮説検証・モデル構築とデータ収集・前処理でどの程度の割合ですか」 | 11票 |
| 「新しいアルゴリズムやツールの学習機会やサポート体制はありますか」 | 8票 |
| 「未経験向けの研修期間は通常どのくらいですか?現場配属までの流れを教えてください」 | 6票 |
| 「経営層や現場のデータ活用への理解度はどの程度ですか。期待値の調整は行われていますか」 | 5票 |
| 「アドホック分析の頻度や、残業時間の実態はどうでしょうか」 | 4票 |
データ整備状況、業務内訳、学習サポート、研修期間、経営層の期待値、残業・アドホック分析の実態を聞いておくと、入社後のギャップを防ぎやすくなります。
データサイエンティストからのキャリアパス
データサイエンティストを辞めた後、どんな働き方に移っているか。転職後の声と、転職活動に使いやすいエージェント・サイトをまとめます。
- 実際に辞めた人の今の働き方
- 「やめてよかった」と思うこと
- 辞める決断のきっかけ
- 転職を考えるべきタイミング
- 転職活動で使いやすいエージェント・サイト
でお伝えします。
実際に辞めた人の今の働き方(Y8:データ系7票、AIエンジニア4票、技術職3票)
転職者20名に「今の働き方」を単一選択で聞きました。
| 回答内容 | 票数 |
|---|---|
| 他職種の正社員(データアナリスト・データエンジニア等のデータ系) | 7票 |
| 他職種の正社員(機械学習エンジニア・AIエンジニア等) | 4票 |
| 他職種の正社員(社内SE・開発・インフラ等の技術職) | 3票 |
| 他職種の正社員(マーケ・営業・コンサル・企画等) | 3票 |
| 同業他社のデータサイエンティスト(より良い環境へ) | 2票 |
| フリーランス・自営業 | 1票 |
データ系(DA・DE)への移行が7票で最多。AIエンジニア(4票)、技術職(3票)、マーケ・営業等(3票)と、多様なキャリアに移っています。データサイエンティストの経験は、他職種にも転用しやすい傾向です。
「やめてよかった」と思うこと(Y4:技術キャッチアップ解放14票、地道作業解放10票、過度期待解放8票)
転職者20名に「やめてよかったと思うこと」を複数選択で聞きました。
| 回答内容 | 票数 |
|---|---|
| 技術キャッチアップや継続学習のプレッシャーから解放された | 14票 |
| 地道なデータ収集・クリーニング作業から解放された | 10票 |
| 過度な期待や「データで全部解決」という誤解からのプレッシャーから解放された | 8票 |
| 「ビジネス課題解決まで」の責任から解放された | 7票 |
| データが整備されていない環境での消耗から解放された | 6票 |
| ワークライフバランスが改善した | 6票 |
| 自分に合った仕事や働き方が見つかった | 5票 |
技術キャッチアップ・地道作業・過度期待からの解放が上位でした。「ビジネス課題解決からの解放」7票はデータサイエンティスト特有です。一方、「データで意思決定に貢献できるやりがいはあったが、その負担を考えるとやめて正解だった」と答えた人も2票います。
辞める決断のきっかけ(Y6:体調10票)
転職者20名に「辞める決断のきっかけ」を複数選択で聞きました。
| 回答内容 | 票数 |
|---|---|
| 体調を崩した/健康面で限界を感じた | 10票 |
| 我慢の限界で、とにかく早く辞めたかった | 5票 |
| 技術キャッチアップに追われ、プライベートが持てなくなった | 4票 |
| 上司や人事に相談し、円満退職の方向で話が進んだ | 3票 |
体調を崩すまで我慢していたケースが10票で最多。負荷の蓄積が健康に影響することもあり、違和感を感じたら早めに相談することが大切です。
転職を考えるべきタイミング(適性不合・体調・環境のミスマッチ)
採用側20名に「会社としても『やめてよかった』と感じたケース」を複数選択で聞きました。
| 回答内容 | 票数 |
|---|---|
| 明らかに適性が合わず、本人も会社も「続けてもお互い良くない」と感じた | 10票 |
| 体調を崩しており、休職・退職の方が本人のためだった | 7票 |
| 「データエンジニア寄り」「コンサル寄り」などの志向が強く、DSより別職種の方が合っていた | 5票 |
| 技術キャッチアップや継続学習が苦手で、他職種の方が合っていると思った | 4票 |
| ビジネス課題解決への関心が薄く、分析だけに閉じこもる傾向があった | 4票 |
適性不合、体調、志向のズレ、技術キャッチアップの負担が挙がりました。自分に合わないと感じたら、我慢せず希望を伝えたり、転職を検討したりするのも選択肢です。
転職活動で使いやすいエージェント・サイト(採用側が実際に利用)
データサイエンティスト(データ分析・AI職)採用を行う採用担当者への調査で、「採用で利用したことのある転職エージェント・サイト」を票数でまとめました。
転職エージェント
| 回答内容 | 票数 |
|---|---|
| レバテックIT | 10票 |
| ウズウズIT | 9票 |
| doda転職エージェント | 8票 |
| テックゲート転職 | 7票 |
| Geekly | 5票 |
| ユニゾンキャリア | 4票 |
転職サイト
| 回答内容 | 票数 |
|---|---|
| doda | 17票 |
| リクナビNEXT | 15票 |
| マイナビジョブ20’s | 11票 |
| リクルートエージェント | 10票 |
データサイエンティスト・データ分析・AI職採用で実際に使われているエージェント・サイトです。複数登録して比較するのもよいでしょう。
「やめとけ」をどう受け止めるか(面接官からのアドバイス)
「やめとけ」という言葉にどう向き合えばよいか。採用担当者20名が志望者に伝えたいことをまとめました。
- 入社前に聞くべきポイントを押さえれば多くは回避できる
- 「やめとけ」と言う人の理由を分解して自分に当てはまるか確認
- 違うと感じたら我慢せず相談する
でお伝えします。
入社前に聞くべきポイントを押さえれば多くは回避できる(14票)
「データ環境・業務内訳・学習サポートなど、入社前に聞くべきポイントを押さえて会社を選べば、『やめとけ』の多くは回避できる」が14票で最多。本記事で紹介した面接質問を活用して、会社選びを丁寧にすることが大切です。
「やめとけ」と言う人の理由を分解して自分に当てはまるか確認(11票)
「まず『やめとけ』と言う人の辞めた理由を分解する。自分に当てはまりそうな理由か確認する」が11票。学習負荷、ビジネス力、地道作業、過度期待、データ環境、継続学習など、どの理由が自分に当てはまりそうか、冷静に考えることが重要です。
違うと感じたら我慢せず相談する(7票)
「入社後に『違う』と感じたら、我慢せず希望や相談を伝える。辞めた人の多くはそれをしなかった」が7票。環境が合わないと感じたとき、まず社内で相談や希望を伝えることも選択肢です。
ちなみに、「業界の厳しさは事実だが、会社や配属次第で全然違う。うまくいく人も多い」と答えた採用官も6票いました。ネガティブ情報ばかりにとらわれず、自分に合う環境を探す視点も大切です。
よくある質問(Q&A)
ここからは、データサイエンティストについてよくある質問に回答します。
Q1. データサイエンティストは未経験でもなれますか?
A. はい、未経験でも採用している会社はあります。ただし、本調査では未経験入社者のうち、早期退職しやすい理由として「統計・機械学習・プログラミングの学習負荷を事前に理解しておらず、ついていけなくなった」(採用側12票)、「データ収集・クリーニング等の地道な作業の割合を想定しておらず、ギャップを感じた」(10票)、「ビジネス課題解決まで求められていることに気づき自信を失った」(9票)、「研修が短く一人で抱え込んでつぶれた」(7票)が多く挙がりました。未経験の場合は、研修・OJTの期間、メンターの有無、データ環境、学習サポートを面接で具体的に確認することをおすすめします。
Q2. データサイエンティストのきつい点は何ですか?
A. 本調査では、辞めた理由・きついと感じやすい環境として次の点が多く挙がりました。統計・機械学習・プログラミングの学習負荷と継続学習のプレッシャー(面接官16票、転職者14票で最多)、「ビジネス課題解決」まで求められることへのギャップ(12票・11票)、データ収集・クリーニングといった地道な作業のギャップ(11票・10票)、経営層の過度な期待(9票・8票)、データが整備されていない環境での消耗(7票・7票)など。会社やデータ環境によって負荷は異なるため、入社前に確認してください。
Q3. データサイエンティストに向いている人の特徴は?
A. 採用担当者20人が答えた「うまくいっている人の特徴」では、仮説を立てて検証し、分析結果から次のアクションまで提案できる(15票)、数字・データを扱うことが好きで論理的に考えることを苦にしない(12票)、新しいアルゴリズム・ツールを自ら学び続ける姿勢がありキャッチアップを苦にしない(10票)が上位でした。分析結果を経営層に伝え意思決定に貢献することにやりがいを感じる人、地道な作業も丁寧に取り組める人、ビジネス理解がある人が向いているとされています。
Q4. 「やめとけ」と言われる理由は本当ですか?
A. 本調査の採用担当者・転職者の声では、学習負荷・ビジネス力・地道作業・継続学習・過度期待・データ環境など、具体的な負担が票数で可視化されています。一方で、採用側の多くは「会社やデータ環境・サポート体制の差が大きい」「入社前の情報不足や期待値のミスマッチが原因」と指摘。入社前にデータ環境・業務内訳・研修体制・学習サポートなどを確認すれば、多くのギャップは回避できるとしています。
Q5. データサイエンティストから転職するのは不利ですか?データアナリスト・データエンジニアへの転職は?
A. 不利ではありません。本調査で実際に辞めた20人の転職後の働き方では、データアナリスト・データエンジニア等のデータ系(7票)、機械学習エンジニア・AIエンジニア等(4票)、社内SE・開発・インフラ等の技術職(3票)、マーケ・営業・コンサル・企画等(3票)、同業他社のデータサイエンティスト(2票)と、多様なキャリアに移っています。データアナリスト(4票)、データエンジニア(3票)への転職実績もあり、分析スキル・統計の経験・論理的思考力は他職種でも評価されやすく、転職後の解放感(技術キャッチアップ14票、地道作業10票等)を実感している人も多いです。
Q6. データサイエンス学部はやめとけ?進学を検討しているが…
A. 「やめとけ」かどうかは、向き不向きと大学・環境次第です。データサイエンス学部では数学・統計・プログラミングの学習負荷が高く、本調査でも「学習負荷」「地道作業」「ビジネス力」がデータサイエンティストを辞める理由の上位でした。進学を検討する場合は、(1)数学・統計・データを扱うことに本当に興味があるか、(2)国公立・私立・情報学部との違い、新設の多い分野でカリキュラムの比較検討が重要か、を事前に確認することをおすすめします。向いている人は仮説検証や学び続ける姿勢があり、データで意思決定に貢献することにやりがいを感じます。
まとめ
データサイエンティストを検討するうえで、押さえておきたいポイントを3つにまとめます。
1. やめとけと言われる理由は「スキル負荷」「ビジネス力」「地道作業」が多く、会社選びで防げる
本調査では、統計・機械学習・プログラミングの学習負荷、ビジネス課題解決まで求められることへのギャップ、地道な作業の割合、過度な期待、データ環境の悪さ、継続学習の疲弊が辞めた理由の上位でした。これらは、入社前にデータ環境・業務内訳・研修体制・学習サポートなどを確認することで、多くのギャップを防げると採用側も回答しています。
2. 向いている人・向いていない人の見極めをしてから決める
ビジネス課題解決の重要性を理解していない、志望動機が曖昧、技術キャッチアップに耐えられなさそう、数学・統計・プログラミングへの興味が薄い、地道な作業を軽く見ている、伝える重要性を理解していないは、採用官が「やめた方がいいのでは」と感じやすいポイントです。一方、仮説を立てて次のアクションまで提案できる、データを扱うことが好き、学び続ける姿勢がある、伝えることにやりがいを感じる人は向いているとされています。自分に当てはまるか、冷静に確認してみてください。
3. データ環境・業務内訳を入社前に確認。データアナリスト・データエンジニアも選択肢
「データの整備状況」は採用側16票、転職者16票で両者最多。「実際の業務の内訳(仮説検証・モデル構築 vs データ収集・クリーニング・定型レポート)」も採用側12票、転職者10票で上位でした。データが複数システムに分散しているか、分析の割合はどれくらいか、定型レポートが中心かどうかを面接で具体的に聞いておくことをおすすめします。また、本調査では辞めた人の転職先にデータアナリスト(4票)、データエンジニア(3票)が含まれており、志向に合わせて職種を選ぶことも選択肢です。
20代キャリアの実体験ノート 
