- 「20代で、未経験からエンジニアになりたいけど、本当にできるのかな?」
- 「未経験でエンジニアになれた人のリアルな体験談を読みたいけど、情報が少ない」
- 「エンジニアにキャリアチェンジできた人は、何をしたから成功できたの?」
こんな悩みを持つ方に向けて書いた、実体験インタビュー記事です。
運営者の僕自身も20代で2回も未経験転職を経験した”キャリア迷い子”でした(自己紹介記事:こちら)。だからこそ、同じように悩んでいる人に向けて、リアルな体験をベースに、読者のロールモデルとして参考になれる情報を発信していきたいと考えています。
そして今回は、旅行代理店で営業をしていた25歳女性、江口さんが、40社以上落ちても諦めず、最終的にITエンジニアへ未経験転職成功した実体験を紹介します。
- なぜ前職を辞めたいと思ったのか
- どんな苦労や失敗を経験したのか
- 未経験でも評価された”意外な強み”とは
- 入社してから気づいたリアルなギャップ
転職前→転職選考→転職後を立体的に、赤裸々に語っていただきました。
これから未経験でエンジニアを目指す方に、きっと参考になるはずです。
そして、20代の人でも、今抱えている不安の正体がわかり、次の一歩を踏み出すための具体的なヒントが見つかるはずです。
江口さんの奮闘の記録を、ぜひ最後までご覧ください。
目次
プロフィール|江口さん(25歳女性)・第二新卒から未経験ITエンジニアへ
まず、今回インタビューに協力していただいた方の情報です。
- 転職種別: 第二新卒・未経験からITエンジニア
- 名前: 江口さん
- 学歴: 文系短大卒
- 年齢・性別: 25歳・女性
- 前職: 旅行代理店 営業職
- 転職先: IT企業 エンジニア職
- 応募社数: 約40社
- 活動期間: 約6か月
- 内定: 最終的に1社
- 年収: -50万円
- 転職手段: 求人サイト+転職エージェント
ここからは、インタビュー本文です。今回は、WEB会議で実施しました。
僕 イタンビューに協力いただいて、ありがとうございます。 何よりも、Xでの突然の声がけにも関わらず、まさかにインタビューにご快諾いただけるのは、ありがたい限りです! 本日は、よろしく願いします。
江口さん こちらこそ、よろしくお願いがします! Xの声がけ、基本的にあまり反応しないですが、「セカンド第二新卒」というワードに興味が湧いて、タマネギさんが運営する20代キャリアの実体験ノートを覗いてみたら、同じく未経験からITエンジニアに転職したので、話をしてみたいなと思い、連絡させていただきました!笑
僕 意外と反応がありそうでよかったです!笑 未経験からITエンジニアへの転職ストーリー、気になる読者も多いかと思うので、早速聞かせてください!
江口さん わかりました。よろしくお願いします。
【転職前】
22歳新社会人、辛いと思う一年目の日々
僕 まず、前職の旅行代理店時代のお話から聞かせてください。なぜ、3年目で転職を考え始めたんですか?
江口さん よろしくお願いします! 前職は、企業の社員旅行や研修旅行を企画する法人営業でした。 お客様に喜んでもらえるのは楽しかったですし、やりがいも感じていました。 でも、一年目の頃からずっと「このままでいいのかな」という漠然とした不安があったんです。
僕 一年目からですか。具体的にどんなことが不安だと感じていましたか?
江口さん 一番は、自分のスキルが何も積み上がっていない感覚でした。旅行業界って、どうしても経験と勘に頼る部分が多くて…。見積もり作成やトラブル対応は早くなりましたけど、「じゃあ、会社の看板がなくなった私に何が残るんだろう?」と考えたときに、何もない気がして怖くなったんです。 特に、コロナ禍でお客様からのキャンセルが相次いだとき、自分の無力さを痛感しましたね。
僕 少し自分の話をすると、僕も商社からITに未経験転職したけど、同じく船ブッキングなどの事務作業だけが早くなっただけで、コアとなるスキルがなくて会社依存になって行くのが怖い記憶もありましたね。江口さんとすごく似ている心境だと思います。 コロナか、旅行業界全体が大きな影響を受けましたもんね。 自分の力ではどうにもできない状況は、本当に辛いですよね。
江口さん はい。それに、体力的な辛さもありました。 お客様の都合に合わせて土日に出勤することも多かったですし、夜遅くまで会食に参加することもあって…。20代前半はそれでも乗り切れましたけど、「これを40代、50代まで続けるのは無理だ」と直感的に思いました。
25歳で第二新卒転職を決意。20代後半を意識して焦った理由
僕 なるほど…。手に職をつけたいという思いと、将来の働き方への不安が重なったんですね。その中で、なぜITエンジニアだったんですか?
江口さん 理由は2つあります。一つは、先ほどお話しした「個人のスキルが身につく」こと。エンジニアなら、どこへ行っても通用する技術が自分の武器になると思いました。 もう一つは、大学時代の友人にエンジニアになった子がいて、すごく楽しそうに働いていたんです。リモートワークで自分の時間を大切にしながら、作ったものが世の中に出ていくやりがいを語っていて、純粋に「いいな」と思いました。
僕 身近な人の存在は大きいですよね。 僕の場合、元々興味があった分野だからITを選定したけど、振り返るとITへ興味を持った理由も実はお兄さんがエンジニアだったからです。 とはいえ、未経験の業界に飛び込むのは勇気がいったと思いますが、25歳という年齢で焦りはありましたか?
江口さん めちゃくちゃありました! 25歳って、世間的にはまだ若いですけど、自分の中では「第二新卒カードが使えるギリギリのライン」だと思っていて。20代後半に差し掛かる中で、「今動かなかったら、もう一生このままかもしれない」という焦りが一番の原動力でしたね。
僕 分かります。25歳って、社会人にも慣れてきて、周りと自分を比べて焦り始める時期でもありますよね。
江口さん 本当にそうです。周りの友人が後輩の指導を任されたり、プロジェクトのリーダーになったりするのを見て、「私、何も成長できていない…」って。その焦りが、プログラミングスクールに申し込む最後のひと押しになりました。
【転職選考】
書類落ち40社の中で、一番刺さったフィードバックは?
僕 不採用通知って辛いですけど、たまに的確なフィードバックがもらえることもありますよね。40社以上落ちた中で、一番心に刺さった言葉はありますか?
江口さん とある企業から、エージェント経由でもらったフィードバックですね。「ポートフォリオの完成度は高いですが、『なぜウチの会社でなければならないのか』という熱意が伝わってきませんでした」とはっきり書かれていて…。
僕 うわ、それはグサッときますね…。
江口さん はい。でも、その通りだったんです。当時はとにかく内定が欲しくて、たくさんの会社に同じような志望動機を使い回していて。そのフィードバックをもらってから、一社一社、本気で企業研究をするようになりました。「御社のこのサービスが好きで、私のこのスキルをこう活かしたい」と具体的に書くようにしたら、書類通過率が目に見えて上がったんです。あのフィードバックがなければ、多分ずっと同じ失敗を繰り返していました。
転職理由は?どうやって答えて通過したのか?
僕 面接で必ず聞かれる「転職理由」ですが、江口さんはどう答えていたんですか? 未経験だと結構難しい質問ですよね。
江口さん 最初は苦労しました。「今の仕事が体力的に辛くて…」みたいに、ネガティブな理由ばかり話してしまって、面接官の反応も悪かったです。 でもある時、エージェントの方に「過去・現在・未来で繋げて話すといいよ」とアドバイスをもらって。
僕 過去・現在・未来、ですか。
江口さん はい。具体的には、
- 過去: 「前職の営業では、お客様の課題をヒアリングし、解決策を提案することにやりがいを感じていました」
- 現在: 「しかし、提案の幅が自社サービスに限られており、もっと根本的な解決、つまり『仕組み』から作りたいと考えるようになりました。そこで、仕組み作りの根幹であるプログラミングを学び始めました」
- 未来: 「将来的には、営業経験で培った顧客視点を活かし、ユーザーが本当に使いやすいサービスを開発できるエンジニアになりたいです。それが実現できるのが、ユーザーファーストを掲げる御社だと考えています」 というストーリーで話すようにしました。
僕 素晴らしいですね! それなら前職の経験もポジティブに繋がるし、志望動機にも説得力が出ますね。 あとは、僕個人的な経験ですと、少し愚痴っぽい本音も交えて話すようにした方が、より共感得られる気がしています。 例えば、 「”より専門性を身につけたいから”と、具体的には商社で気づいた”効率性などの課題を整理していた経験を、ITで課題解決に繋げたい”」に加えて、 「でも、今の会社では、正直に数字によるプレッシャーが大きく、立ち止まってより効率的なやり方を考える余裕がなく、課題があるけど従来のアナログなやり方に従うしか無かったので、それが一つのネガティブ要素として確かにあります」 みたいに 面接官も、何百人と話してきたので、ある程度建前はわかっていて、あえて、本音の部分をうまく伝えるのが一つのコツですね!
江口さん 確かに!すごくいいヒントですね。 次回の転職(ないと願いしますが笑)に使わせていただきます!
未経験応募で”逆に強みになった経験”は何?
僕 未経験からの応募って、マイナスに見られるイメージもありますよね。逆に「これは強みに見られた」と感じた経験はありましたか?
江口さん ありました。前職が旅行代理店の法人営業だったのですが、企画書や見積もりをつくる際に、ExcelやPowerPointを毎日使っていたんです。そのときに「数字を扱うのが苦じゃないんですね」とか「資料をまとめる力はどの業界でも強みになる」と言ってもらえたことがありました。
僕 それは大きいですね。僕も最初の未経験転職のとき、社会人としての基礎スキルが意外と評価されることがあったので、共感します。
江口さん はい。あと、旅行代理店って、急なトラブルが多いんです。フライトキャンセルやホテルのダブルブッキングの対応を任されることもあり、クライアントに説明しつつ代替案をすぐに出す力が鍛えられました。IT業界ってトラブル対応がつきものなので、「冷静に対応できるのは強みですね」と言っていただけたこともあります。
僕 なるほど、未経験だからこそ”他業界の経験”が強みに変わったんですね。
面接官に聞かれて一番困った質問は?どう切り返した?
僕 面接って意外な質問で詰まることもありますよね。江口さんが一番困った質問って、何でしたか?
江口さん 「じゃあ、もし転職に失敗したらどうしますか?」という質問です。正直、頭が真っ白になりましたね。
僕 それは確かに答えにくい。。どう切り返したんですか?
江口さん 一瞬迷ったんですが、「失敗する可能性もゼロではないと思います。ただ、そのときに”経験が無駄だった”としないように、資格やスキルを必ず残していきたいです」と答えました。具体的に「ITパスポートや基本情報を勉強しています」と話したら、「そこまで考えているなら大丈夫そうだね」と面接官が笑ってくれました。
僕 いい答えですね! “失敗を前提に準備している”という姿勢は、企業に安心感を与えるんですよね。僕も「失敗を想定してるんだ?」と一度突っ込まれたことがありますけど、「そのときにどうリカバリーするかまで考えてます」と言ったら評価が変わった経験があります。
江口さん そうなんですよね。模範解答を言うよりも、自分の弱さや不安を見せた方が共感してもらえることもあるんだなと思いました。
“やっぱり辞めようかな”と思った瞬間は?そこからどう持ち直した?
僕 転職活動って、精神的にしんどい瞬間が必ずありますよね。「もう辞めようかな」と思ったのはどんなときでしたか?
江口さん 書類落ちが30社を超えたあたりです。どこに応募しても返事がこなくて、「自分って本当に必要とされてないんだ」と思ったとき、正直やめたくなりました。
僕 分かります。。僕も20社以上落ちたときに、心折れかけました。どうやって持ち直したんですか?
江口さん 一つは、同じように転職活動している友人に相談したことです。「落ちるのは普通だよ。むしろ受かる方が珍しいんだから」と言われて少し気が楽になりました。もう一つは、転職エージェントの担当者が「ここは志望動機をもっと強調すれば通る」と具体的にフィードバックをくれたことです。そのアドバイスを試したら通過率が少し上がって、また頑張ろうと思えました。
僕 転職って長期戦なので、一人よりは、他の人にフィードバックをもらいつつやっていった方が、継続できるんですよね!
江口さん はい。最初の壁を越えるまでは本当にしんどかったですが、支えてくれる人がいたのが救いでしたね。
転職活動中に、やってよかった準備・やらなくてよかった準備は?
僕 振り返ってみて、「これは本当にやってよかった!」という準備はありますか?
江口さん 2つあって、1つは**「ポートフォリオの作り込み」です。ただ動くだけじゃなくて、なぜその技術を使ったのか、どこで苦労したのかを説明できるドキュメント(README)をしっかり書いたのが良かったと思います。面接でもそれを見せながら話せたので。 もう1つは「面接の模擬練習」**ですね。エージェントの方に何度も付き合ってもらいました。自分では完璧だと思っていても、他人から見ると「声が小さい」「話が長い」とか、意外な弱点を指摘してもらえて。
僕 逆に、「これはやらなくてもよかったな」という準備はありますか?
江口さん うーん、**「資格取得に固執すること」**ですかね。もちろん、基本情報技術者試験などの資格は知識の証明になります。でも、当時の私は「資格がないと評価されない」と思い込んで、勉強に時間を使いすぎてしまいました。企業側は、資格そのものよりも「その知識を使って何を作ったか(ポートフォリオ)」の方を重視していると、後から気づきました。資格勉強は、あくまで補助的なものと捉えるべきだったなと思います。
【転職後】
未経験エンジニア転職の現実|理想とギャップ
僕 念願のエンジニアになられて、理想と現実のギャップはありましたか?
江口さん ありましたね(笑)。入社前は、エンジニアって一日中黙々とパソコンに向かってコードを書いているイメージだったんです。でも実際は、チームでのミーティングや仕様の確認、他のエンジニアとのコードレビューなど、コミュニケーションを取る時間が想像以上に多かったです。
僕 確かに、意外と「話す」仕事ですよね。
江口さん はい。だからこそ、前職の営業で培った「相手の意図を汲み取って話す力」が活きているなと感じる場面も多いです。あとは、キラキラした開発業務ばかりじゃないこと。地味なテスト作業や、ドキュメントの修正、細かいバグの修正といった泥臭い作業もたくさんあります。でも、そういう地道な作業がサービスの品質を支えているんだと分かってからは、ギャップというよりは新しい発見として捉えられるようになりました。
「やっぱり無理かも」と思った、きつい瞬間
僕 入社後、仕事に慣れるまでは大変だったと思いますが、「これはきついな」「無理かも」と思った瞬間はありましたか?
江口さん 入社して3ヶ月目くらいですね。簡単な修正を任されたんですが、エラーがどうしても解決できなくて。2時間くらい一人でウンウン唸っていたんですけど、何も進まなくて…。周りの先輩たちは忙しそうだし、「こんなことも聞けないのか」って思われるのが怖くて、誰にも相談できなかったんです。 あの時は、「私、本当にこの仕事向いてないかも」って本気で落ち込みました。
僕 それは辛い…。どうやって乗り越えたんですか?
江口さん 結局、見かねたメンターの先輩が「どうしたの?」って声をかけてくれて。勇気を出して相談したら、5分で解決したんですよ(笑)。その時に「一人で抱え込むのが一番ダメだよ。2時間悩むくらいなら、5分で聞いた方がチームのためになる」と言われて、すごく気が楽になりました。それ以来、分からないことはすぐに質問するように心がけています。
文系出身の私が感じた”難しい壁”とその突破法
僕 江口さんは文系出身とのことですが、やはり技術的な壁を感じることはありましたか?
江口さん はい、それはもう毎日感じています(笑)。特に最初の頃は、飛び交う専門用語が全く分からなくて宇宙語に聞こえました。ネットワークとか、データベースとか、基本的なITの知識がごっそり抜けていたんです。
僕 その壁をどうやって突破していったんですか?
江口さん とにかくインプットとアウトプットを繰り返しました。まず、分からない単語が出てきたらその場ですぐにメモして、後で調べる癖をつけました。 それから、基本情報技術者試験の参考書を辞書がわりに使って、体系的に知識をインプットしました。試験を受けるかは別として、網羅的に学べたのは良かったです。 あとは、勉強したことを会社のブログや自分のノートにまとめること。アウトプットすることで、知識が定着するのを実感しました。
「エンジニアはやばい仕事?」という噂の真相
僕 ネットを見ると「エンジニアはやばい」「きついからやめとけ」みたいな声もありますが、実際に働いてみてどう感じますか?
江口さん うーん、それは「会社による」としか言えないですね(笑)。 確かに、客先常駐(SES)がメインの会社だと、労働環境が常駐先に左右されたり、なかなか開発経験が積めなかったりという話は聞きます。 でも、幸い私の会社は自社サービスを開発していて、働き方もホワイトです。残業もほとんどないですし、有給も自由に取れます。
僕 なるほど。じゃあ、江口さん自身は「やばい」と感じたことはないと。
江口さん ないですね。むしろ、前職の時より心身ともに健康になりました(笑)。ただ、常に勉強し続けないといけない大変さはあります。技術の移り変わりが早いので、インプットを止めるとあっという間に置いていかれますから。その「学び続ける大変さ」を「やばい」と感じる人はいるかもしれません。でも、私にとってはそれが楽しいので、全く苦ではないですね。
未経験からエンジニアになってよかったと感じたこと
僕 ここまで大変だったお話も伺いましたが、改めて「エンジニアになってよかった!」と感じるのはどんな時ですか?
江口さん たくさんありますけど、一番は「自分の作ったものが、誰かの役に立っている」と実感できた時です。先日、私が担当した機能がリリースされたんですが、SNSで「この機能、便利になった!」というユーザーさんの投稿を見つけたんです。その時は、本当に嬉しくて泣きそうになりました。
僕 それは嬉しいですね!最高の瞬間じゃないですか。
江口さん はい。前職の営業もやりがいはありましたけど、今の仕事は自分のスキルで直接的に価値を生み出せている感覚が強いです。あとは、働き方の自由度が高いこと。リモートワークができますし、フレックスタイム制なので、プライベートとのバランスがすごく取りやすくなりました。
もしもう一度転職するなら、準備しておきたいこと
僕 最後に少し未来の話ですが、もしタイムスリップして、もう一度未経験から転職活動をするとしたら、「これだけは絶対にやっておく!」ということはありますか?
江口さん そうですね…**「ITの基礎知識の勉強」**をもっとしっかりやっておけばよかったと思います。プログラミングの書き方はスクールで学びましたが、コンピュータサイエンスの基本的な知識がなかったので、入社後にすごく苦労しました。 いきなりプログラミングを始めるのもいいですが、まずは「ITパスポート」や「基本情報」レベルの知識を固めておくと、後々の学習がずっとスムーズに進むと思います。
僕 確かに、土台があるとその後の吸収力が全然違いますよね。貴重なアドバイス、ありがとうございます!
未経験エンジニア転職の口コミを徹底調査
僕 ここからは、世の中にある「未経験エンジニア転職」に関する口コミと、江口さんの実体験を照らし合わせていきたいと思います。
研修はきついが同期の存在が救い
「入社後3ヶ月間の研修は本当にきつかった。毎日新しいことの連続でパンクしそうだったけど、同じ未経験入社の同期がいたから乗り越えられた。今でも最高の仲間です」(出典: OpenWork)
僕 こういう声、よく見かけますね。江口さんの会社にも同期はいましたか?
江口さん はい、私を含めて3人、未経験の同期がいました。この口コミ、本当にその通りで、同期の存在には何度も救われましたね。研修中に分からないことを教え合ったり、ランチで愚痴を言い合ったり(笑)。一人だったら、きっと心が折れていたと思います。
“未経験歓迎”の求人に潜む落とし穴
「『未経験大歓迎!』の求人に応募したら、実際はテスターや監視業務ばかりで、全く開発スキルが身につかないSES企業だった。企業選びは慎重にすべき」(出典: 転職会議)
僕 これも「あるある」ですよね…。江口さんは、どうやってこういう企業を見抜きましたか?
江口さん 転職エージェントの方に「自社開発企業か、研修制度がしっかりしている元請けSIerに絞りたい」と明確に伝えました。あとは、面接で「入社後の具体的な業務内容」や「未経験で入社された方のその後のキャリアパス」を詳しく質問しましたね。「最初はテスト業務からですね」と曖昧に答える企業は、少し警戒していました。
過去の職務経験が思わぬ強みに評価されるケース
「前職が接客業だった経験を面接で話したら、『ユーザーの気持ちを考えられるのは強みだね』と評価された。技術以外も見られているんだなと思った」(出典: X 旧Twitter)
僕 これは、まさに江口さんの営業経験が活きた話と通じますね。
江口さん はい、本当にそう思います。特にWeb系のエンジニアは、ただ作るだけじゃなくて「誰のために、何を作るのか」を考えることが重要です。だから、営業や接客、マーケティングといった他職種の経験は、絶対に強みになると思います。技術力は後からでも学べますから。
年収は一時的に下がるが、キャリアの伸びしろは大きい
「未経験からの転職で年収は80万下がった。最初はきつかったけど、2年目でスキルが評価されて転職前の年収を超えた。長い目で見れば良い投資だった」(出典: OpenWork)
僕 年収面、気になるところですが、江口さんはどうでしたか?
江口さん 私も前職より50万円ほど下がりました。正直、最初は少し不安でしたけど、この口コミの方のように「先行投資」だと考えるようにしました。エンジニアはスキル次第でどんどん年収を上げていける業界ですし、実際に私の会社の先輩方も、数年で大きく年収をアップさせています。目先の金額より、将来の伸びしろを信じることが大事だと思います。
ブラック環境で早期退職するリスクもある
「とにかく人手不足の現場に放り込まれ、教育もほぼなし。精神的に病んで半年で退職しました。未経験に優しい会社ばかりではないので注意」(出典: 転職会議)
僕 残念ながら、こういうケースもゼロではないですよね。
江口さん 悲しいですが、事実だと思います。だからこそ、転職活動中の「情報収集」が命綱になります。企業の口コミサイトをチェックするのはもちろん、もし可能ならカジュアル面談などで現場のエンジニアさんと話す機会をもらって、チームの雰囲気や残業時間についてリアルな情報を聞くのが一番確実だと思います。
Q&A|20代女性の未経験IT転職でよくある疑問
転職は怖い?不安を乗り越える方法
A. 怖くて当たり前です。私も毎日不安でした。大切なのは、その「怖さ」の正体を分解してみることです。「スキル不足が怖いのか」「人間関係が怖いのか」「将来性が怖いのか」。不安を具体的にすることで、対策も見えてきます。私の場合は「スキル不足」が怖かったので、ポートフォolioを作り込んだり、資格の勉強をしたりすることで、少しずつ自信に変えていきました。一人で抱え込まず、エージェントや友人に話してみるだけでも、心は軽くなりますよ。
次を決めずに退職しても大丈夫?
A. 個人的には、あまりお勧めしません。特に未経験からの転職は、思った以上に時間がかかる可能性があります。私も4ヶ月かかりました。収入がない状態での転職活動は、精神的な焦りを生み、「早く決めなきゃ」と妥協した企業選びをしてしまうリスクがあります。可能であれば、働きながら学習と転職活動を進めるのがベストだと思います。
第二新卒に強い転職サイト・エージェントは?
A. 未経験や第二新卒に特化したエージェントは心強い味方になります。私が利用して良かったのは、IT・Web業界に特化した専門エージェントです。業界知識が豊富で、非公開求人も多く紹介してくれました。総合型の大手エージェントと、IT特化型のエージェントを2〜3社併用して、自分に合う担当者を見つけるのがおすすめです。
20代後半からでも挑戦できる?
A. 全く問題ありません。私の同期にも28歳で未経験から転職してきた人がいますし、30代で挑戦する方もたくさんいます。企業側が見ているのは年齢そのものよりも、「なぜ今エンジニアになりたいのか」という熱意や、これまでの社会人経験から得たポータブルスキルです。20代後半だからこそ語れる経験を、ぜひ強みに変えてください。
女性エンジニアは不利?実際の現場事情
A. 決して不利ではありません。むしろ、産休・育休などの制度が整っている企業が多く、ライフイベントを経ても長く働きやすい環境だと感じています。私が働くチームも男女比は半々くらいです。まだまだ女性が少ない業界ではありますが、だからこそロールモデルになれるチャンスもありますし、多様性を重視する企業は増えています。心配する必要は全くないですよ。
未経験エンジニアは後悔する?見極めのポイント
A. 「後悔する人」と「満足する人」の差は、「なぜエンジニアになりたいか」が明確かどうかだと思います。「楽そうだから」「給料が良さそうだから」といった理由だけで転職すると、入社後の地道な学習や困難に耐えられず、後悔に繋がるかもしれません。自分が「何を作りたいのか」「技術でどんな課題を解決したいのか」を深く考え、その軸に合った企業を選ぶことが、後悔しないための最大のポイントです。
どれくらい勉強が必要?資格より大切なこと
A. 一概には言えませんが、プログラミングスクールに通うなら500〜1000時間程度が一つの目安と言われています。ただ、時間以上に大切なのは「自分で考えて、何かを作り上げた経験」です。資格取得も素晴らしいですが、それ以上に「自分のポートフォリオ」があなたを語ってくれます。チュートリアルをなぞるだけでなく、自分で考えたオリジナルのWebサイトやアプリを一つでも完成させることが、何よりの証明になります。
まとめ|20代・未経験でもエンジニア転職は十分に可能
今回は、25歳・未経験からITエンジニアへの転職を成功させた江口さんの体験談をお届けしました。
40社以上の不採用、未経験ならではの技術の壁、そして転職後の理想とギャップ。その道のりは決して平坦ではありませんでしたが、一つ一つの困難に真摯に向き合い、乗り越えてきた江口さんの言葉には、これから挑戦する私たちへのヒントが詰まっていました。
「自分って本当に必要とされてないんだと思った」
江口さんがそう語ったように、転職活動中、孤独や無力感に苛まれる瞬間が誰にでも訪れます。
しかし、大切なのは、そこで歩みを止めないこと。
他業界での経験を強みに変え、プロのフィードバックに耳を傾け、正しい努力を続ければ、道は必ず拓けます。
もしあなたが今、キャリアに悩み、一歩を踏み出せずにいるのなら。
まずは江口さんのように、自分のキャリアと本気で向き合い、「なぜエンジニアになりたいのか」を自問自答することから始めてみませんか。
この記事が、あなたの背中をそっと押すきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。